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6PEOPLE 奥口文結さん(FOLK GLOCALWORKS)前編

春日町のシェア型複合施設「THE6(ザシックス)」3階ワークラウンジの入居者さんをご紹介するシリーズ、「6PEOPLE」はじまります!
フリーランスや会社・団体経営など、多様な入居者の皆さんがつくった「こと」や「もの」を通して、入居者の皆さんのお仕事や想い、お人柄に迫ります。

 

トップバッターは、FOLK GLOCALWORKSという屋号で、ファシリテーター、ブランドデザイナーなど幅広く活動されている、奥口文結さんをご紹介します。

 

奥口文結(おくぐち・ふみゆ)
ラジオパーソナリティを経て、2019年4月フリーランスに。 イベントMC・ファシリテーターの他、地域のこと・ものをブランディングする「FOLK GLOCALWORKS」主宰。

 

 

「こんちゅうスプレー」誕生まで

奥口:私がご紹介するのは、栗原市のこんちゅう館のオリジナルグッズ「こんちゅうスプレー」です。

もともとはFMラジオ局のパーソナリティーとして番組制作などをしていたのですが、ゆくゆくデザインや企画の仕事を行いたいと思い、去年の4月に独立しました。これは地域の施設のコンテンツ企画に携わった初めてのお仕事です。


「こんちゅうスプレー」   写真提供:奥口文結

 

奥口:栗原市と登米市にまたがる伊豆沼・内沼は、様々な生き物が生息しているエリア。夏になると、はすの花が見もので、開花時期に合わせて開催される「はすまつり」は多くの人で賑わいます。この沼のすぐ側に「栗原市サンクチュアリセンターつきだて館」という施設があります。

この施設は、現在、栗原の資源や場所を活かしたプログラムを提供している一般社団法人くりはらツーリズムネットワークが管理運営をしています。この団体の事務局長である大場さんに、ラジオ時代に番組の取材などでお世話になっていたのですが、ちょうど私が独立するタイミングで、「栗原市サンクチュアリセンターつきだて館」の名前やロゴなどを一新したいのでデザインをお願いしたいとお話をいただき、コンセプトを立てるところからお手伝いさせていただきました。

 

—私、栗原市出身なのですが、行ったことがなかったです。

奥口:そうですよね。地元の方も、存在は知ってるけど実際に訪れたことがない方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここは、昆虫の標本などを展示している施設なんです。虫が好きな方は、テンションが上がるような展示なのですが、最初に見学したときに、正直、苦手な人にはハードルが高いなと思いました。でも逆に、苦手意識がある人も来られるようにはどうしたらいいんだろうと考えたんです。

漢字で「昆虫」と書くと、なんかちょっとおどろおどろしい感じ、「虫!」って感じがしますよね。でも、「昆虫」について自分が説明できるかというと、意外と知らないことが多い。拡大して見たときにきれいな色や模様があるとか、そういう視点で見ると、苦手意識がある「虫」に対して、興味を持てることががいろいろあるんじゃないかと思いました。

それで、思い切って「漢字表記をやめましょう」という提案をしたんですね。ひらがなで「こんちゅう」とすると、虫感が薄まり、これはなんだろうと興味を持てる。そういう第一歩が大事なんじゃないかと思って。それで「こんちゅう館」としたところ、大場さんもすごく気に入ってくださいました。

 

これは「こんちゅう館」のロゴマークなのですが、何に見えますか?

写真提供:栗原市サンクチュアリセンターこんちゅう館

 

—トンボの目にも見えるし、芋虫にも見えるし。カマキリの緑、チョウチョの模様にも見えるかも。

奥口:200点満点な回答をいただきました(笑)。伊豆沼には「チョウトンボ」というトンボが生息しているのですが、エメラルドグリーンの羽を持っていて、本当にチョウチョみたいな感じなんですね。実際に見たときに、すごくきれいな色だなと思って。トンボの顔も、正面から見ると水晶みたいな丸い目をしていて、まさにこのロゴマークみたいな感じなんですよ。

さらに、伊豆沼・内沼の周りには、「こんちゅう館」のほかに、「鳥館」「淡水魚館」があるんですね。直接連携して展示や企画などをしているわけではないのですが、せっかく3つの拠点があるから、ゆくゆくタッグを組んで何か一緒にやっていけたらいいなという想いを込めて、3つの丸を重ねています。いろいろな意味を込めて作ったロゴです。

 

そのあと、こんちゅう館のグッズを作る話になり、せっかくだからオリジナリティがあるものを作りたいよねと。こんちゅう館で、昆虫観察を行いたいという話があったので、じゃあ虫よけスプレーはどうかなという発想になりました。

最初は、虫を扱う施設なのに、虫を避けてどうするんだという突っ込みもありました(笑)。でも、昆虫観察で見る虫って、クワガタにカブトムシ、チョウチョとか、人気のあるヒーロー的存在の虫だったりしますよね。そういうときに、蚊とかちょっと嫌な虫は来ないでねという意味を込めて、虫よけスプレーを作りました。

 

人にも自然にも優しいものを使った虫よけスプレーが作れる人を探していたら、ちょうどTHE6に入居されている株式会社グリーディーの浜出理加さんが、自然素材を使ったアロマオイルやスプレーを作られていたので、浜出さんにも協力していただきました。
浜出さんも番組時代に取材をしたところからの知り合いだったのですが、一緒にお仕事したのは初めて。グッズの打ち合わせはいつもTHE6でしていました。

 

スプレーのネーミングはずばり、「こんちゅうスプレー」。

SNSで発信したら、「何ですかそれは?」「昆虫が集まってくるの?」などと反響があり、われわれとしては、してやったりでした(笑)。
このスプレーは、こんちゅう館とくりはらツーリズムネットワークが運営する十文字商店オンラインショップ、パルコ2の東北スタンダードマーケットでも扱っていただいています(2020年8月現在)。

 

ゼロから一緒に考えて創る
株式会社グリーディーの浜出さんと、別な形でも一緒に何かやりたい、ということで始まったのが「aroma journey(アロマジャーニー)」です。

宮城の素材を使ったアロマのお土産を作りたい、そしてそれを東北の新しいお土産を競うコンテスト「新東北みやげコンテスト」に出したいと浜出さんからお話があり、パッケージデザインからブランディングまでをお手伝いしています。


写真:アロマジャーニー  写真提供:奥口文結

 

これは、石巻市雄勝にある、雄勝ローズファクトリーガーデンで育てたミントやローズ、ラベンダーから採れたエキスを使ったスプレーです。雄勝ローズファクトリーガーデンがどんなところか、実際に見たくて浜出さんに連れて行っていただいたのですが、すばらしいイングリッシュガーデンで。その雰囲気をパッケージでも伝えられたらと思いました。



写真上)雄勝ローズファクトリーガーデン
写真下)雄勝ローズファクトリーガーデンの徳水利枝さん、グリーディーの浜出理加さんと
写真提供:奥口文結

 

ガーデンの中央には、樹齢100年ぐらいのオリーブの木が立っていて、とても象徴的なんです。ローズの種類もたくさんあるんですが、お花屋さんで売っている豪華絢爛なローズと違い、野趣溢れるというか、自然、ワイルドな感じ。それを伝えられたらと、ガーデンの写真を全面に使い、それが活きるようにシックなデザインにしています。

香りを嗅いだ時に記憶が戻ってくるというようなことがあると思うんですが、“香りで宮城県を旅する”というコンセプトを立てて、「宮城、香りの旅。」というコピーを付けたんですね。「新東北みやげコンテスト」で賞はいただけなかったのですが、最終的にはセレクトショップなどで扱っていただけています。

 

—写真も奥口さんが撮られているんですよね?

奥口:はい。パッケージに使っている写真はガーデンで、商品写真はTHE6で撮りました。THE6の木のテーブルがパッケージの雰囲気に合っていていい感じなんです。

私は、美術系の専門学校や大学出身ではなく、デザイン事務所で勤めた経歴があるわけでもないので、グラフィックデザインの技術は完全に自己流なんですね。もちろんデザイン精度をあげることは大切な仕事ですが、私がそれ以前に大事にしていることは、ものごとをよく観察し、話を聴いて、課題を洗い出した上で、企画自体のコンセプトをどう作るかを考えること。そして、パッケージデザインを作った後、最終的にお店に売る時にどう見せるか、どのように宣伝するか、ディスプレイはどうするか、そういったところをトータルで一緒に考えましょうということでやっています。「aroma journey」はゼロから携わることができたので、とてもやりがいがありました。

 

後編へ続く

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