EVENT
こんにちは!スタッフの鈴木です。
2019年の6LABOも残りわずかとなりました、この一年もたくさんのゲストや参加者の皆さんとお会いできて楽しかったなあと振り返り中です。すでに2020年の6LABOも告知スタートに向け動いていますので、楽しみにお待ちいただけると嬉しいです!
今回は、12月4日(水)に開催した「ロングトレイルの歩き方 - アメリカ・アパラチアントレイルの経験から」の様子をお届けいたします。
(ゲスト:関博充さん)
ゲストはみちのく潮風トレイル名取トレイルセンター長の関博充さん。
今年7月31日から8月31日までの期間にアメリカ・アパラチアントレイルのコースを23日間かけて約450km歩いてきました。
(トレイルミックス:中身はナッツ/ドライフルーツ/チョコレート/ジャーキー)
参加者はアウトドア好きや、登山、トレイル経験者・初心者の方で、半数以上がTHE6へ足を運ぶのが初めての方でした。
関さんは、みちのくトレイルに入職して2年目。その前は岩手県宮古市の三陸ジオパークへ勤務しており八戸〜気仙沼間を行き来することが多かったそう。もともと陸上部や水泳の経験などで体力に自信はあったようですがどちらかというとインドア派、職場環境により意識が変わったと言います。
アパラチアントレイルは、全長3500kmのコースとなっており南から北に向けて3月くらいから歩き始め、10月の雪が積もる前にゴールするのが一般的。もちろん逆向きにスタートする人や、関さんのように途中のコースのみを経験する人も。
トレイルコースでは、道の横であればテントを張ることが許可されていたそうです。会場には実際に使用したテントもお持ちいただきました。
katahdin(標高1600m)は、難関としてそびえ立つ山だそうですが「早池峰山(岩手|標高1900m)より低いから大丈夫」と挑戦し考えが甘かったと笑う関さん。海外では女性もTシャツなどの薄着で、中には上裸にバックパックを背負い岩肌を登る男性もいたようで思わず怪我の心配をしてしまったそう。
写真だけでなく、実際に歩いている手元の動画も流していただきながら楽しみました。また、トレイル中はマップの他にデータブックというものを持つ人が多く、これには分かれ道の情報や、水や食べ物を補充できるお店の情報が記載されています。ハイカーはこれを用いてトレイルの計画を立てるんだとか。
「トレイル中、ハイカー同士の交流はあるのか?」という質問に対しては「トレイルネーム」というものを使い交流が生まれていたとお話しいただきました。写真に残るハイカーのトレイルネームやその人との思い出も伺うことができました。関さんは「ヒロ」をトレイルネームに使用していましたが「キロ」と呼ばれることが多かったそうです。
トレイル中に宿泊したゲストハウスのお話も。
ゲストハウスには「ハイカーボックス」が設置されている場所もあり、前に宿泊したハイカーからの水や食料、着替え、時には靴などがドネーションされていたところも。直接名前を呼び合い、励ましあうだけが交流ではないなと感じました。
また、トレイルコースの道や橋の整備をしているのは地元のボランティア団体なんだそう。「トレイルエンジェル」と呼ばれる地域の人たちは道にクーラーボックスを置いて物資を支援したり、ヒッチハイクや、時には自宅に泊めてくれる方も。「今日は君だけだ!」と朝ごはんをご馳走になったこともあったそうです。ハイカーだけでなく、地域一体となって盛り上げている様子が非常に印象的でした。
トレイル中はあまり大きなトラブルに見舞われなかったという関さん。帰り道に見舞われたトラブルも、知り合ったハイカーさんや事務局の人たちと乗り越えたと言います。
参加者の中からは「持ち物はどこで揃えたのか」「天気の情報はどうやって知るのか」という質問が出ました。お天気は雨に降られたら濡れるしかなかったそうですが、ほとんど森の中を歩いていたとのことで持参した日焼け止めは使用しなかったと伺いました。マダニ対策や、トイレを掘るためのシャベルなど、イベント終了後は関さんを囲み道具のオススメやパッキングのコツを聞く様子も。
長い期間、長い道を歩くこと。
知らない土地を歩くこと、知っている土地をいつもとちがう速度で歩くことが冒険であり、暮らしである。
「歩きましょう!」という最後の一言が非常に力強いトークでした。2019年6月9日に全線開通となったみちのく潮風トレイル。これからの発展が非常に楽しみになります。参加者の中にも「歩いてみたい」との声がありました。
関さん、参加者の皆さんありがとうございました!歩きましょう!